赤毛のアン関連本

私が赤毛のアンの島プリンス・エドワード島に住んだのも、その経験を生かして関連の本をいろいろ出させていただいているのも、『赤毛のアン』が好き、が出発点です。
「好き」が仕事になるって、ありがたいことだとしみじみと感じています。

赤毛のアンの関連書というのは、それはそれはたくさんあって、もう出尽くしているのではないかと思うほどたくさんあります。
でも、まだまだ、今も、関連の本は出てきています。アンてすごいな~と思うんです。

赤毛のアン関連書を見つけると、必ず読みます。
他の方はどんな発見をしたのかな、どんな視点で研究しているのかな?と、興味津々。

↓ こちらの3冊は、比較的新しい本です。

★『挑発する少女小説』斎藤美奈子著(河出書房新社)

「赤毛のアン」をはじめ、「あしながおじさん」「若草物語」「ハイジ」「大草原の小さな家シリーズ」といった、9つの少女小説論。堅苦しい感じはなく、ふふふっと、笑えるユーモアも交えてあり、一気に読みました。
文学界では一段低く見られがちな少女小説。でも、100年以上もの間世界中の女性に読み継がれてきた物語にはやはり魅力やおもしろさがある。
大人が大人の視点で読んでみたら、こんなふうに感じました、という、文芸評論家・斎藤さんの発見は、「少女小説は読者を挑発している」という点。
主人公たちはみな、ひとりで考え、戦い、広い世界へ旅立っていく。子どもだからって、女だからって見くびらないで、と主張しているからこそ、私たちは少女小説に励まされてきたのではないだろうか、と。

読んでいて、そういう見方をするんだな~とか、確かにそう言われたらそう言えるかも、など、いろいろ響くところがありました。
アンのところはどう解釈されているのか、ぜひ読んでみてくださいね。表紙の帯に描かれている、きりりとしてまさに挑発しているかのようなアンがちょっと怖い・・・。

★『児童文学の中の家』深井せつ子著(エクスナレッジ)

深井さんは、北欧をテーマとする個展を数多く開催する画家。子どもの頃に読んだ物語の主人公は、どんな家に住んでいたのかを、想像を交えながら描いた、ふんわりとしたやさしいカラーイラスト満載の本。
表紙だけ見ていても、わくわくしますね!
お子さんやお孫さんと一緒に見て楽しめる本だな~と思ました。

建物や家具にも興味があるということで、27の物語の主人公の家や部屋、家具などをかわいらしいイラストで表現。
イギリスからは、ハリー・ポッターやナルニア、アリス、ピーター・パン、秘密の花園など。
北欧ではリンドグレーンのお話や、ニルスなど。
アンデルセンのお話、そしてもちろん、赤毛のアンも!!

アンの場合はグリーン・ゲイブルズが実際にあるので、その間取りも載っていますし、作者モンゴメリの生家まで!

★『赤毛のアンとハーブのある暮らし』竹田久美子著(BABジャパン)

アロマセラピスト、フラワーセラピーヒーラーでイラストレーターの竹田さんが、赤毛のアンに登場する植物やハーブについて解説した本。ハーブとしての利用法、フラワーセラピーとしての解説などが加わっているのが、この本の特徴といえます。
私もアンの物語に出てくる植物については『永遠の「赤毛のアン」ブック』(集英社)や、『図説赤毛のアン』(河出書房新社)で写真とともに詳しく解説していますので、私の本を参考資料として読んでくれていたら、間違いも起きなかったのにな、と、1点、大きな間違いを見つけて残念な気持ちになりました。

20ページから解説している「スズラン」が、違っています。これは原文ではwild lily of the valleyとなっています。谷の野生のスズラン、と直訳してしまったほうが、むしろよかったかもしれません。
wild lily of the valleyと呼ばれている花が、プリンス・エドワード島には存在します。

↑ これです。
学名はMaianthemum canadense(マイアンテムム・カナデンス)。日本名はマイズルソウです。同じユリ科ですが、花はまったく違う形状ですので、この本の中で描かれている、いわゆる私たちがスズランとして思い描く花ではないのです。

本として出版する以上、間違いは許されません。私は必ず原文をチェックしています。本当に残念です。

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