竹原訪問記 その4

竹原散歩日記、まだまだ続きます(^^;
その1

その2

その3

日本のウイスキーの父といわれる竹鶴政孝リタ夫人の等身大の銅像は、普明閣から町を見下ろした時に気になっていた洋館のとなりの広場にありました。


以前は図書館だったそうで、現在は歴史民俗資料館です。洋館はこの一軒だけとのことで、あとは洋風っぽい建物はこのコンクリートの建物くらいで、ほかは木造の町屋が並んでいる、見事な調和の町並みです。


後ろに見えるのが、さっき訪ねた普明閣。


「よいウイスキーづくりにトリックはない」との言葉が刻まれています。
この銅像が設置されたのは2015年で、作者は竹原出身の陶芸家・今井眞正(まきまさ)さん。銅像の多くは行政のお金で造られますが、これは企業や市民の寄付を中心に造られたとか。

竹鶴政孝(1894~1979)、愛称マッサンが全国的に知られるようになったのは、NHK朝ドラ『マッサン』(2014年後期)がきっかけでしょう。
ウイスキー製造技術を取得するため、本場スコットランドへはるばる留学。
日本で初めて、純国産のウイスキーづくりに取り組み、ニッカウヰスキーを創業、生涯をウイスキーづくりに捧げました。

奥さんは、スコットランド留学の時に知り合ったスコットランド人女性リタ・カウン。当時としては珍しい国際結婚。リタの家族からも、竹鶴の家族からも反対されたことは、ドラマにも描かれています。

欧米の模造品のウイスキーが作られていただけで純国産のウイスキーは作られていなかった1918年、マッサンは、勤めていた摂津酒造の社長が打ち出した純国産のウイスキー造りの命を受けて、単身、スコットランドへ赴き、ウイスキー造りを学びます。

私はウイスキーはじめ、お酒は飲まないのですが、スコットランド好きとして、マッサンとリタに興味を持ちました。朝ドラは全話みましたし、マッサンに関する展示会も東京まで観に行き、リタが日本へ来る際に持ってきたタータンも見てきましたよ。

テレビ『百年名家』で、竹鶴家の本家である竹鶴酒造を訪ねていた回をDVDに残していたので、もう一度見てみました。放映は2015年。
私は今回実際に行ったので、以前はぼーっと見ていた(笑)のが、ああ、あそこだ、と実感を持ってみることができました。やはり訪ねて自分の目で見るのは大事ですね。

『百年名家』は、ドラマ「マッサン」で、酒造り職人役だった八嶋智人さんが出ているので、ドラマのロケがされた竹鶴酒造は勝手知ったる我が家、という感じで生き生きとレポートされていましたよ。


竹鶴酒造は、今も酒造会社として営業していますが、家を一般公開はしていないので、中だけ見たいというのは無理だそうです。私はお酒を買わせていただいて、中の写真も、自分用に撮るだけなら…と、撮影させていただきました。
『百年名家』ではテレビということもあり、中を特別に撮影しているのでテレビの映像で楽しめます。

竹鶴酒造は「妻入り」の建物です。妻入りとは、屋根の棟に対して直角の壁に出入り口をもうけている家のこと。
一方、棟と平行する壁に出入り口をもうけている家を「平入り」といいます。
竹原は、妻入りと平入りの建物が混在しているのが特徴だそうです。
竹鶴酒造の建物にも見られる、灰色をしたねずみ漆喰(灰漆喰ともいう)と、格子(竹原格子)も竹原の家屋の特徴だとのこと。


竹原格子は一軒一軒デザインが違い、工夫が凝らされているので、それを見て回るのも楽しいそうです。

竹鶴家に話を戻します。竹鶴家は、頼家、吉井家と並ぶ竹原の三大塩田地主のひとつで、1733年からは酒造業も手掛けました。4棟の町屋が並ぶ店構え(2つ上の写真参照)。「兜造り」と呼ばれる妻側上部のひさしに注目。ひさしと接する両端の屋根が段違いになっているのです。これは、江戸時代、家の大きさを、梁間三間に制限されていた(梁の幅を約5・4メートル以内に)ため、三間より外側は一段下げたからだとか。兜のしころになぞらえて、しころぶきともよぶそうです。

『百年名家』では、政孝が生まれた茶室が紹介されていました。ドラマでは、マッサンは竹鶴酒造の跡継ぎ、となっていますが、実際は政孝は分家の息子なので、跡継ぎではないそうです。つまり、この竹鶴酒造は政孝の本家ではないのです。
ではなぜ、本家のこの茶室で生まれたのか、というと、ちょうど本家に来ていた時に産気づいて、出産、となったかららしい(まぎらわしいですね)。

テレビに出演されていた現当主も、この部屋で生まれたそうです。父を早くに亡くした現当主をマッサンは気にかけていたようで、現当主の結婚式にも出席している写真がテレビで紹介していました。じんとくるお話ですね。

竹原旅行記、まだ続きます。

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