重松清さんの作品

重松清さんの本を読んでみた。
読んだのは、『卒業』(新潮文庫)、『小学五年生』(文藝春秋)、『流星ワゴン』(講談社文庫)。

『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、『ビタミンF』で直木賞を受賞している有名な作家だが、実は今まで重松さんの本を読んだことがなく、だが、子どもにも人気があると知り、どんな文章を書くのか気になって手にした。

さすがに、わかりやすく、無駄がなく、読みやすくて、人気があるのがうなづけた。(図書館で借りたのだが、ほとんどの本が予約が何人もいて、回ってくるまで時間がかかった)

いちばんよかったのは『卒業』。死がテーマになっている。泣けた。人が死ぬから泣けるのではなく…なんというか…死を前にした人間の機微や本質といったものが如実に現れていて、切なくて現実的で泣けるのだ。
携帯恋愛小説で泣いている子に、本当に感動する本とはどういうものか、この本を読ませてみたいものだ。

『小学五年生』は、五年生の子どもを扱った短編集だが、うーん。これは昔の五年生なんだろうな、という気がする。大人すぎて、こういう五年生が果たして日本に何人いるんだろう、と思う。

子どもの気持ちをよく理解している作家らしいが、実際その年齢の子どもを持っている私からすると、ちょっと違和感を感じる。
今の子、特に男の子はすごく幼い。豊かで不自由のない時代の子、という気がすごくする。自分も、幸せな時代をすごしてきたと思うけど、もっともっとぬるい。なんとかせないかん、と思っている。

『流星ワゴン』。自分と同じ年齢の父親に会うという、少しファンタジーっぽい話だが、内容はとても現実的。
この作家は、男性を描かせたらすばらしいが、女性の描写はどうだろう…ちょっと…??? ストーリーは好みです。

3冊しか読んでいないが、作品の底辺に「死」がみえかくれし、とても趣を深くしている。ほかの作品も読んでみたいと思う。

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