樹木のスコットランド

私が企画の段階から関わらせていただいた『タータン展 ~伝統と革新のデザイン~』は、2年をかけて全国を巡回し、最終会場である新潟県万代島美術館で、3月1日(日)まで開催中しています!

このタータン展で、18~19世紀のエディンバラの人々を、大胆に、かつユーモアに描いた銅版画がたくさん展示されています。理髪師から銅版画家となった異色のジョン・ケイの作品なのですが、そのジョン・ケイを研究しておられるのが、京都ノートルダム女子大学名誉教授の服部昭郎先生です。

先生も長年スコットランドを自分の足で訪れて研究を続けてこられました。京都でお目にかかった時に、実はスコットランドの樹木について今、まとめているんだよね…とお話されて、フォーティンガルのイチイの木の話になりました。

フォーティンガルのイチイの木は、スコットランドで最も樹齢の長い大樹とされていて、実は私、このイチイの木を訪ねたことがあるのです。
そのことをお話したら、先生はすごくびっくりされていました。
スコットランドの中でもすごくマイナーなフォーティンガルに泊まって、かつ、そこにあるイチイの木を観に行った日本人がいるとは、思わなかったのでしょう(^^ゞ
フォーティンガルに泊まったのは本当に偶然で、旅程の中で、ここに泊まるのがちょうどよかったのと、素敵なB&Bを見つけたからでした。
静かな山あいにある、かわいらしい、絵本に出てくるような村でした。

スコットランドの樹について書かれたその本が発行されたということで、服部先生から届きました!

『樹木のスコットランド』(松香堂書店)

英語の本は、私が以前買った、ブリテンの樹をまとめた本。フォーティンガルのイチイは見開きで紹介されています↓

私は、木を見分けられるほど詳しくないものの、木は大好きなんですよ。行った先に大樹や珍しい木があると聞くと見に行きます。
加えて、スコットランドの樹のお話ですから、それはもう、興味深々で読みました。行ったことのある場所の名前もたくさん出てきましたが、私は木が目的でそこに行っていなかったので、ああ、この木を見てくればよかったなと、残念にも思いました。

先生と盛り上がったフォーティンガルのイチイのことはもちろん、オークやカラマツ、ナナカマド、スコッツ・パインのことなども詳しく書かれています。
先生は私は違って英語がご堪能なので、古英語、ゲール語、植物のラテン語などまで調べられているので、言葉の成り立ちや変化のこともわかりましたし、神話や文学作品に登場する樹のことにもふれ、古くから人々とともにあった樹木について教えてくれます。

私はスコットランドの、木がはえていないのっぺらぼうの山を見て、緯度が高いために育たないのだろうと思っていましたが、実はそうではなかったということが書いてあり、衝撃を受けました。
スコットランドは古代ローマ人から「カレドニア」と呼ばれていました。この言葉には緑が豊か、という意味があるということで、そこに住んでいたのはケルト人。
緑が豊か、つまり森や樹木がたくさんあって、それらと密接につながった暮らしをしていたケルト人の国が、その後、乱伐が繰り返され、植林もほぼされないままになってしまったのだそうです。未来を考えずにやみくもに利益だけを追求するとこんなふうになってしまうのだなあ…これは今にも通じるのではないでしょうか。

樹のことだけでなく、アザミやハリエニシダ、ブルーベルのことにも触れてあり、なるほど~自然というのは本当にうまくできている、人間に恩恵を与えてくれて来たのだなと、感謝の思いでいっぱいになります。

ぜひ、ぜひ、ご興味のある方は、この本を読んでみてください(#^^#)

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2020年5月18日(月)~25日(月)羽田空港発着8日間
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